葛飾幼児グループの事業の一つに「障害児のためのヒップホップ教室」があります。実はこの事業、そもそも私個人の強い思い入れから始まっています。昔、かっこいいヒップホップダンスにわくわくし、自分もあんな風に踊れたらとあこがれて、知的障害のある娘を葛飾区が障害者を対象に開いたヒップホップ講座に参加させたことがあります。娘もダンスは大好き。成人の中に中学生が1人混ざって、本当に楽しく参加しました。しかし、その講座は3回で修了し、講師も他で教室は開いていないということで、それ以上続けることはありませんでした。娘が一般の教室に入ってもついていけるはずがありません。夏の24時間テレビでダウン症の方たちが楽しそうに踊っているのを見るにつけ、いいなぁ近くにハンディのある子も通える教室があったらいいなぁと思っていました。そして、その思いはずっと継続していました。
偶然、6年前に加わった常勤職員が長年ヒップホップを習っていて、いずれは子ども達に教えたいという希望があることを知り、絶好のチャンスがやってきたと小躍りしました。そして金銭的援助と広報力を求めて、葛飾区との協働事業に応募したのです。審査を通過し、協働事業がスタートしたのが平成23年5月のこと、3年で協働を外れ、平成26年度より単独の事業となりました。
いざ教室がスタートするとそりゃあもう大変。進行表を貼ったり、個々の立ち位置をテーピングしたり、牛歩の歩みで進めるのですが、超マイペースな子どもたち、自分の場所に居られる子は僅かで、部屋の角から出ようとしない子、デッキを触りに行く子、注意するスタッフにつばを吐く子、引っ掻く子、保護者の方が一生懸命でレッスン中に叱るために出て来るお母さんが居たり、いつか形になっていくのかしらと前途多難。四つ木に引っ越して、施設内でレッスンできるようになった平成25年4月からは、継続している子ども達を初級クラス、初参加の子ども達を入門クラスと分けるようになり、初級クラスの子ども達の成長ぶりが目に付くようになりました。
そして先日のウェルピアまつりでの舞台発表で、子ども達は見事に開花しました。舞台発表は今年で3回目ですが、継続している子ども達は熱意を持ってレッスンに参加し、指示をきちんと待てるようになっています。入門クラスの子ども達のかわいらしさと相まって、とても立派なお兄さん、お姉さんに成長した姿を見ることができました。何事も継続は力なり。思い続けることで夢を実現できるなら、しっかり前を向いて思い続けていきましょう。