家族で毎年数回訪れている場所があります。それは足利市のココ・ファーム・ワイナリー。
2002年の夏休み、えがお班の「こころみ学園」の取材に同行し、創始者の川田昇先生のお話を伺ったのがきっかけでした。
こころみ学園は知的障害者が働き生活する場です。
1958年当時中学校の特殊学級の教師だった川田先生が、生徒たちと一緒に山の急斜面を開墾したのが始まりで、1980年、学園の考え方に賛同した保護者たちが共同出資して設立したのがココ・ファーム・ワイナリーです。
90名の利用者の方たちはぶどう畑を耕し、椎茸を栽培し、家事労働をしています。
ブドウの実がついている頃に缶を叩く音が聞こえてくるのは、カラス番の人が実を食べられないようにカラスを追っているのだそうです。
ココのワインはあまり知られていませんが隠れた名品で、沖縄サミット、洞爺湖サミットの晩餐会でも使われました。
私は普段、スーパーで求めた1,000円前後のワインを飲んでいるのですが(夏はもちろんビールです)、ココでは特別な日用に「オークバレル」2,400円を買って帰ります。
子どもにはブドウジュースがお勧めで、すべて通信販売もしています。
急斜面を頂上まで登って辺りを見渡すのもよし、新緑の頃カフェのデッキで頂くランチも最高。テイスティングや見学もできます。
毎年11月の第3土、日曜日に行われる収穫祭にも2度参加しましたが、これがまたご機嫌なんです。
タクシーの運転手が「収穫祭を毎日やってくれたらいいのに」と言うくらい大勢の人が集まるので気合いが必要ですが、みんな参加費を払って受付でワイン一本、グラス他をもらい、好きな場所を陣取ります。
一番いいのは当日舞台になるデッキの前の急斜面ですが、相当早く家を出ないとね。
もらったワインを開けてもよし、他のすべてのワインもジュースもボトルでもグラスでも買えるので、そのうち皆グラス片手にユーラユラ。当日カフェはお休みですが、足利市内の飲食店がたくさん模擬店を出すので、おつまみや食事にも事欠きません。
舞台ではジャズ・サックス奏者の坂田明やタレントの勝俣など、有名無名のアーティストが演奏を繰り広げます。人類みな兄弟みたいな気持ちになりますよ。
近くには足利学校、足利フラワーパーク、佐野厄除け大師、佐野プレミアムアウトレットなどがあり、季節によって各所への寄り道もお勧めです。
連絡先 ココ・ファーム・ワイナリー
http://www.cocowine.com
Tel.0284-42-1194
326-0061 栃木県足利市田島町611