Vol.19 駆け抜けた一年メインビジュアル

2013.03.29

五月の通常総会で法内化についての勉強会をし、その後検討を重ね、児童福祉法に基づいた児童発達支援事業として、これまでの通所訓練事業を整備しようと決めたのが、6月の臨時総会。
その後、新事業が実行できる移転先を探して、物件探しが始まりました。
整備の為には東京都の補助金を使うので、その要件に合うところを探して西に東に奔走し、そんな場所はどこにもない!と匙を投げかけていた8月、葛飾区から既存の土地建物の無償貸与の話しを頂きました。
当時、障害福祉課長から「もし、この話を飲んで整備を進めるとしたら、恐らく通常の業務に支障が出るくらい忙しくなる。決して後戻りは出来ない。
覚悟はあるか」と確認され「はい、この土地建物のお話しを頂けて、出来る!と思いました。
頑張ります」と答えたのが、つい先日のような気がします。

以来補助金の申請、事業指定のための申請、それぞれの期日に向けてまっしぐら。
こんなに仕事漬けの日々を過ごすことになろうとは想像も付かなかったけれど、従来の行事をひとつひとつこなしながら、他施設との交流にも気を配り、保護者をまとめ、修了祝い会まで一目散に駆け抜けました。

思えば、この整備事業は、本当に一筋縄では行かない困難なものでした。
物件探し、改修・増築工事、東京都との書類のやりとり、資金繰り、何度も何度も暗礁に乗り上げ、それでも諦めず落ち込まず、前へ前へ。

私個人も自宅を担保に、約12年間の融資を受けることになりました。
覚悟はしていたけれど、いざ実行の際には、本当にドキドキしてしまったものです。
事前に融資先からは「理事長個人がなぜそこまでやるのか」と質問され、他の方からも理事長だからって担保を提供する義務はないとも言っていただきました。
なぜだろう?「私はこの仕事でご飯を食べている。この職場がなくなったら困る」と答えながらも一方で、「私は自分を育ててもらった葛飾幼児グループが大好きなのだ」と改めて確認できました。

整備業務を請け負い、残業に次ぐ残業を重ねた一部の職員、それを脇で多方面からサポートした他の職員。
東京都の信頼を得、どんなに困難な場面でもジョークで支え続けてくれた建築家。
そして係をあげてサポートしてくれた障害福祉課、誰一人欠けてもこの事業は成し得なかったと思います。

そして物心両面でサポートしてくれたOB、賛助会員、その他大勢の方々、どんなに心の支えになったことでしょう。
もうじき私たちの夢の詰まった丸窓の施設が完成します。
また新たなステージに向けて、葛飾幼児グループは一歩一歩前進していきます。